とりあえず始めるための諸々
ゼロの状態から JDK, Eclipse, ADT, Android SDK の準備などなど。
初学者が読むことを想定し、他の記事よりもやや前提のレベルを落としてあります。
前提
基本的に開発環境のOSは問いません。
が、自分が Windows 7 (64bit) を使ってるので、若干それに依存した説明が混ざります。
注意事項
基本的なことですが。
ディレクトリ名には半角英数字以外を使わないようにしましょう。
Windows の (またはその他OSの) ユーザ名も半角英数字が好ましいです。
日本語パスはトラブルの元です。「ダメ、絶対」とは言わないけど「危ない、たぶん」。
良い例
C:\eclipse
悪い例
C:\Users\小林\Desktop\eclipse
用語まとめ
ざっくり。説明になってない説明ですが。
3文字略語がいっぱいあって、最初はちょっと混乱するかもしれません。
無理に覚えなくて OK。わかんない言葉が出てきたらここに立ち戻れば良いです。
- SDK … Software Development Kit。いわゆる開発キット。API群。
- API … Application Programming Interface。プラットフォーム固有の命令群。
- Java SE … Java Standard Edition。一般的にJavaと言われたらコレ。
- Java EE … Java Enterprise Edition。企業向け。
- Java ME … Java Micro Edition。組込向け。
- JDK … Java Development Kit (Java SE Development Kit)
- JRE … Java Runtime Environment
- ADT … Android Development Tools (a plugin for the Eclipse IDE)
- Eclipse … Java開発用のIDE環境。
- IDE … Integrated Development Environment。統合開発環境。
- Workspace … プロジェクト群を置く場所。
- Project … プロジェクト。ひとつのアプリを構成するためのソースとか諸々がここに含まれる。
- Android 4.4 … 新しい。API 19。コードネーム: KitKat。
- Android 2.3.3 … 古い。エミュが軽い。API 10。コードネーム: Gingerbread。
- AVD … Android Virtual Device。エミュレータ。
- スワイプ … デバイスの表面を指でシュッってやる操作。
- HAXM … Intel Hardware Accelerated Execution Manager。エミュを高速に動かすモノ。
- LogCat … 実機またはエミュレータから出力されるログを表示するモノ。
手順オーバービュー
(1) JDK をインストール
JDK (Java SE Development Kit) を入れましょう。
現時点だとバージョン7 (7u51) が無難です。
上記ページにて、各種OS用のJDKインストーラが配布されています。
Windows 7 (64bit) 環境上であれば、jdk-7u51-windows-x64.exe あたりをダウンロードしてインストールしましょう。
インストール先ディレクトリを変更する必要はありませんが、どこのディレクトリに何がインストールされるかくらいは把握しておきましょう。
(2) Eclipse と SDK と ADT を設置
まず Eclipse が必要です。
さらに Android SDK (Software Development Kit) が必要です。
さらに ADT (Android Development Tools) という Eclipse プラグインが必要です。
都合の良いことに、最初から SDK と ADT が入ってる Eclipse が Google から配布されています。
Windows の場合であれば、
「Download the SDK
ADT Bundle for Windows」
というダウンロードリンクからZIPを入手しましょう。
現時点だと adt-bundle-windows-x86_64-20140321.zip というファイルが入手できます。
入手した ZIP を適当な場所に解凍します。
場所に迷うようなら「C:\」直下で良いです。
これについてはインストールという概念はないです。とりあえず ZIP 解凍してフォルダ適当に置けば OK。「C:\adt-bundle-windows-x86_64-20140321」というフォルダができたという前提で話を進めます。
(3) プロジェクトを作成
環境は整いました。Androidプロジェクトを作ってみます。
[File] - [New] - [Android Application Project] から。
Application Name を入力。それ以外は自動で入力されるのでそのままで OK。
残りの画面は全部そのままで全部「Next」押していけば良いです。
プロジェクトができました。「appcompat_v7」というプロジェクト (※1) も付随して作成されます。
最初はいくつかエラー(赤い×)が出ます。
焦らずにしばらく待ちます。1分くらい待ちましょう。
マシンのスペックが弱ければ5分くらい待ちましょう。
だんだんエラーが減っていきます。
裏側で Eclipse ががんばってくれています。
エラー(赤い×)が消えた図。
警告(黄色いビックリマーク)は残ります。これは無視して良いです。(今のところは)
この時点で実はプロジェクトのビルドが済んでいます。
アプリケーションを実行する準備ができました。
(※1) プロジェクト作る毎に「appcompat_v7_*」がどんどん増えます。これさすがに不具合っぽいのでそのうち直ることを期待。
(4) エミュレータ (AVD) を作成
アプリケーションを実行するための「場所」が必要です。エミュレータ (AVD) を作ります。
注意
先に言っておきますが Android 4.4 のエミュレータはめちゃくちゃ重いです。
- 悪いことは言わないので実機持ってる人は実機を使いましょう。(導入方法はググれば出ます。本ブログでもそのうち解説します)
- もしくは HAXM を導入しましょう。(導入方法はググれば出ます。本ブログでもそのうち解説します)
- もしくは古いバージョン (2.3.3) の AVD を使いましょう。(導入方法はググれば出ます。本ブログでもそのうち解説します)
今回はとりあえず最も基本的な流れを確認するために、重いエミュレータを我慢して使う手順を紹介します。
重いのを覚悟して進む
[Window] - [Android Virtual Device Manager] から。
「Android Virtual Device Manager」というウィンドウが開くので、その中の「Device Definitions」タブを開きます。エミュレータの元になる機種名一覧が出ます。好きな機種を選び、「Create AVD」を押します。
「Create new Android Virtual Device (AVD)」というウィンドウが出ます。
「Skin」は「Skin with dynamic hardware controls」を選んでおきます。
実はこれの意味よく分かってないんですけどね。僕の環境ではこれで大丈夫でした。(ちゃんとした情報仕入れ次第更新します)
エミュレータ (AVD) が作成されました。「Android Virtual Devices」タブに自動で切り替わります。
作成したエミュレータ (AVD) を選択した状態で、右側の「Start」ボタンを押すとエミュレータが起動します。
「Launch Options」っていうのが出たらそのまま「Launch」押せば良いです。
エミュレータ起動中。ここは1分以内で終わると思います。
エミュレータの中の OS 起動中。Android のロゴがゆらゆらとグラデーションしてます。
この画面がひたすら続きます。10分くらい続きます。(誇張ではありません)
やっと OS が起動しきりました。
鍵マークを適当な方向にスワイプするとホーム画面が登場します。
初回はガイドが出ます。OK 押して進みます。
ホーム画面の登場です。
(5) エミュレータ (AVD) で実行
立ち上げたエミュレータは閉じないでおこう
上記手順でエミュレータ (AVD) を立ち上げた状態を保っておいてください。
間違って「X」ボタン押してエミュレータを閉じてしまおうものなら、またエミュレータが必要になったときに10分以上の長い起動時間を味わうことになります。
アプリケーションを実行してみる
さきほど Eclipse 上で作ったプロジェクトを、エミュレータ上のアプリケーションとして起動してみます。
Consoleビューで経過を確認することにしましょう。Consoleビューが見つからない場合は
[Window] - [Show View] - [Console] を選択。
Consoleビューです。
プロジェクトを選択状態にして、ツールバー上の「Run」ボタンを押します。
初回起動では起動の仕方を聞かれます。「Android Application」を選択しましょう。
起動中です。Eclipse の右下がゆらゆら反応します。
Consoleビューの流れです。「Uploading」「Installing」で少し時間がかかりますが、こんな感じに「Success!」「Starting activity …」「ActivityManager: Starting: …」のような表示が出るまで待ちましょう。
もし「Auto Monitor Logcat」という名前のウィンドウがてきたら、「Yes」が選択されていることを確認し、そのまま「OK」を押して進みましょう。
Eclipse が手前にあるとエミュレータが隠れていて気づきにくいのですが、エミュレータの画面が切り替わります。アプリケーションが起動されました。
とりあえず今回はここまで\(^o^)/
参考
- Android Developers
- Android version history - Wikipedia, the free encyclopedia
- Android開発をJava 7で行う - Yahoo!知恵袋
- 日々雑感、覚書: Androidアプリ開発:ADT eclipseの更新-appcompat_v7プロジェクトが勝手に作られる!?
- java - how can I create a new project without appcompat_v7 - Stack Overflow
- android - Eclipse ADT: Project name "appcompat_v7" being created after creating every new project - Stack Overflow
- Issue 66975 - android - There are a lot of unwanted messy appcompat_v7_* project when create a project in adt - Android Open Source Project - Issue Tracker - Google Project Hosting
- android - Can Eclipse be prevented from creating additional appcompat_v7 projects? - Stack Overflow